職歴として扱うのが自然
まず最初に、この問題や疑問の答えを明らかにしておきますが、「アルバイトは歴とした職歴」であることは確かです。
各地域ごとに定められた最低賃金を下回らない時給、あるいは日給で仕事を行い、あなたが携わった仕事の対価としてそれを受け取っているわけですから、雇用形態にかかわらず、それは「仕事」であり、「職に就いた」ことになるはずなのです。
仕事であり職に就くという事実がある以上、職歴として自身の経歴に連ねることは、特に問題とはならないでしょう。これから職探しをするために履歴書などを作成するのであれば、アルバイトのことも頭に思い浮かべながら書き進めていくようにしてください。
アルバイトは、履歴書の職歴欄に書いても構いません。通常の履歴書は学歴に次いで職歴を記載するようになっているので、そこに企業名や職種などを書き込んでください。
大学を中退した後、もし数年間同じアルバイト先で働いており、そこである程度の役職に就いていた、あるいはアルバイトで働く人の中で中心的な役割を担っていたなどがあれば、職務経歴書を用意し、そこにまとめてもいいのかもしれません。同じアルバイト先ではなくても、そうした濃い経験があれば、やはり職務経歴書を用いてまとめておいて問題はないでしょう。
話のネタになるというメリットも
仮に、あなたが面接を受けた時にそれを担当した人事の人が、「アルバイトは職歴とはならない」という価値観を持っていたとしましょう。しかし、それでも履歴書などにアルバイト経験について書いてあれば、ほんの少しかもしれませんが興味は持ってくれるはず。興味を持ってくれれば、それが面接中の話のネタとなる可能性が生まれます。
「ちなみにこのアルバイトというのは…」などと質問してくれればしめたもの。その質問に対して、自分が経験してきたアルバイトに誇りを持ちつつ受け答えをし、さらに自分の能力などをわずかでも主張することができれば、「アルバイトは職歴とはならない」というその人事の人の価値感を吹き飛ばすことができるかもしれません。
また、人事の人が全く想像もつかないような珍しいアルバイトに就いていた経験があれば、それも話のネタになる可能性が出てくるでしょう。応募職種とは全く関係のないアルバイトであっても、それが話のネタになる可能性があるのであれば履歴書に記載しておくべきですし、ダメ元でも書いておくべき。
アルバイトについて履歴書に書いておかなければ生まれないこうしたメリット。そのわずかな可能性に賭けることは、職を探している者として必須の行為となるのではないでしょうか。学歴等にコンプレックスがあるのであれば、なおさら重要なアピールポイントとなるはずです。
ひとつのアルバイトにつき2~3行程度でまとめる
最後に、アルバイト歴を履歴書等に記載する時のポイントを押さえておいてください。
履歴書の職歴欄に記載する場合には、ひとつのアルバイトにつき、2行から3行程度でまとめるとスマート。入社時期、勤務期間、職種等を記載すれば、大体この行数に収まるのではないでしょうか。あまり書き過ぎると他にアピールすることがないのではと勘繰られてしまうので、多くても3行程度でまとめておきましょう。
もしそのアルバイトが非常に大きなアピールポイントになると踏んでいるのであれば、別のスペースを用意しまとめるようにしてください。それこそ職務経歴書を用意してもいいですし、自己PRの欄や志望動機の欄にアルバイトについて触れておくのもアリです。
自己PR欄や志望動機欄にアルバイトについて記載する時には、企業研究結果を元に、応募する企業と何らかの関連性を持たせる必要があります。上手く工夫し、「だから応募した」、「だから役に立てる」といったことを示せるような書き方をしておきましょう。
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